ドリフターズから学んだプロの姿とは?
昭和世代の方ならご存知だと思いますが、
土曜の夜8時に、ドリフターズの看板番組
「8時だよ、全員集合」という番組が放送されていました。
毎週生放送でコントを披露するという今では珍しい番組ですが、
ある時、スタジオが停電するハプニングがありました。
カメラは回っているのですが照明が全て消えていて、
真っ暗な映像が映るのみ。お客さんのザワつく声が聞こえるだけでした。
今では放送事故のような出来事ですが、そんな中でも
演者さんは懐中電灯を手に持ち、ゲストの紹介を始めたんです。
怪談話を話す稲川淳二のように顔にライトを当てながら。
最初は異様な光景に動揺していたお客さんも、
次第に舞台上の演者さんに注目するようになり、
そうこうしている内に電気が復旧し、照明も点くようになりました。
その後は予定通りコントが始まり、番組もエンディングを迎えることができました。
この時は当時小学生でしたが、あの真っ暗な状況で
どうすれば番組を続けられるか工夫して、
最後までやり続けたこの人たちはプロだなと思いました。
対応を間違えればお客さんがパニックになっていたかもしれないあの状況で、
懐中電灯一つで笑わせながら紹介を始めた対応は今思い出しても感心させられます。
似たような話で、松本人志氏の著書の中で、山口百恵さんが歌う直前に
ステージでスカンクが異臭を放ったそうですが、
気にせずいつも通りに歌を披露したエピソードが書かれています。
どちらにも共通して言えることは
「トラブルを理由に仕事を放棄することなく、最後までやりきったこと」です。
停電やスカンクとコロナでは規模が違いますが、
プロとしてやるべきことをきっちり果たすことが大事だと思います。
コロナが収束しても、やり切らないことにはその先はありませんから。