今回のMacbookシリーズの変更は、今秋のiPhoneの布石か？
2019年7月9日、AppleがMacbookシリーズの一部のモデルに変更を加えました。
今まではイベントとして発表会を行っていたのですが、
最近、Appleはこういうの多いですね。
変更された点をざっくりまとめると
●Macbook12インチとMacbookAir（非Retinaディスプレイ）の廃止
●MacbookPro（13インチ）のTouchBar無しがTouchBar有りに変更
同時に、CPUもCorei5のクアッドコア、TrueTone搭載、
その他にも細かい点でバージョンアップされています
価格も3000～5000円ほど値下げされています。
●MacbookAirの価格が1万5000～1万7000円ほど値下げ
機能的にはTrueTone搭載程度でCPUなどはそのまま
注目したいのは2点。
Macシリーズで唯一、1kgを切っていたMacbookの廃止と、
マイナーチェンジとはいえ機能がアップしているにも関わらず、
価格を下げてきたことです。
まずMacbookの廃止ですが、これは恐らく
iPadとの棲み分けを明確にしたかったのではないでしょうか。
MacOSとiOSはまったくの別物だったため、ディスプレイのサイズは近くても、
画像の加工や編集作業などにはMacbookAir11インチのような軽量のMacが必要でした。
ところが今秋からiPadOSという独自のOSになることで、
マウスの使用やマルチタスクでの作業など、
かなりMacに近い作業ができるようになります。
そうなってくると軽くて持ち運びできるMacのメリットが薄れてきます。
◆Macbook：920g
◆iPadPro12.9インチ：633g
一番大きいiPadでさえ300gほど軽いのです。
一緒にiPhoneを持ち歩いたとしてまだiPadの方が軽くなります。
Appleペンシルが登場してからiPadのアプリもかなり充実し、
今まではMacにペンタブを繋いで行っていた作業も、
iPadだけでできるようになりました。
そして今年中にはiPad対応のPhotoshopが登場することも発表されています。
それらを見越して、
屋外ではiPad、屋内ではMacという図式を狙ったのではないでしょうか。
次に価格の改定ですが、これは今秋発表されるであろう
新しいiPhoneの布石と見ています。
昨年の秋に発表されたiPhoneで一番目を見張ったのは、
デザインでも機能でもなく価格でした。
XS MAXの512GBは16万4800円（税別）。
ちなみにiPadPro12.9インチ、1TBのセルラーモデルは21万1800円（税別）。
こちらも価格発表の瞬間が一番どよめいていました。
iPadProはフルモデルチェンジとも言えるほど変化を遂げていますが、
iPhoneはほぼマイナーチェンジであるにも関わらず、価格は大幅にアップしました。
その影響もあってか、発売日に行列ができ、遅ければ年明けまで待たされるのが
常だった新型iPhoneも、この時は「在庫あります」の表示が目立っていました。
まぁ、Appleが今まで以上に生産台数を増やしたのかもしれませんが、
その後すぐに減産報道も出ていましたから、
予想よりも販売台数が少なかったことは間違いないでしょう。
Appleとしては次のiPhoneで起死回生を狙いたい思いは強いと思います。
そのためには、機能よりも消費者の手が届きやすい価格設定が重要だと
判断してもおかしくはないでしょう。
ですが、iPhoneでいきなり価格を下げてくると、
Appleが焦っているようなイメージに映るかもしれません。
上場企業はそうしたイメージだけで株価が変動することも大いに有り得るので、
イメージ戦略も重要なのでしょう。
そこでiPhoneが発表されるであろう秋まで、まだ時間がある春に、
新製品を多数発表し、約2ヶ月前のこの時期に
価格を改定したきのではないでしょうか。
すでに新型iPhoneの噂が出回っていますが、価格に関する噂はほとんどありません。
イチAppleユーザーとして楽しみに発表を待ちたいと思います。
ただシンプルで軽量のMacbookが無くったのは個人的に残念です。
Airがフルモデルチェンジで1kgを切るようになれば、と密かに期待しています。
