効率と質を上げる打ち合わせのコツ(組織運用にも使えます)
結論から言うと、予備知識を備えて打ち合わせに望むかどうかで、
打ち合わせの効率と質はかなり変わります。
打ち合わせが始まってから情報を共有し始めると、
それだけで時間がかかり、本題の話をする時間が限られてしまいます。
それにその頃には集中力も落ちています。
短時間でいかに大事な議題に集中できるかは、
打ち合わせやミーティングにおいてとても重要です。
最低限の情報を事前に共有しておけば、それを踏まえた上で
一番議論したいことだけに時間を使うことができます。
今後の方針を話し合うミーティングがあったとしましょう。
参加人数は6名。時間は30分を想定。
まずは現状を報告に5分。それに対して追求が入ることで更に5分。
そして今回話し合いたい議題についての説明で5分とすると、
これだけで時間の半分を使うことになります。
折り返し地点を過ぎてようやく本題です。
その頃には集中力も下がっていて、
有効な意見を出すどころか、人の意見を聞くことも疎かになっているでしょう。
では、事前に現状をまとめた資料を渡していたらどうでしょうか。
既に必要な情報が共有されているので、前置きは必要ありません。
いきなり本題からスタートすることができます。
日次と参加メンバーだけしか知らされていない打ち合わせや会議は参加しても得られるものはほとんどありません。
こうした対象メンバーの知識を統一しておく重要性はは、打ち合わせや会議以外でも当てはまります。
組織として新しい取り組みを始める場合、まずはそのための説明会や勉強会を行います。
そして一斉によーいドンでスタートしますが、
ここに大きな問題があります。
その説明会に参加した人は全員理解できたのでしょうか。
理解できた人もいればそうではない人もいる、
というのが実情ではないでしょうか。
要は認知度や理解度は人によって異なるということです。
取り組みを始めるには問題ない程度まで全員が理解できていればスタートしてもその後の調整でやりくりはできますが、
そもそもまず何をすれば良いのかさえ分かっていないのであれば始めたところで成果はでません。
ダメな上司や経営者は、既に説明したのだから大丈夫と思い込んで、成果が上がらないことを社員のやる気や能力として叱咤します。
ところが原因はそれ以前。そもそも全員が揃ってスタートラインに立てていないことが原因なのです。
まずは能力が高い人はどんどん上に行けば良いですが、
最低限の知識や情報のレベルは共通でなければいけません。
原因を探そうとする時、目の前の事項に捉われがちですが、
もっと視野を広げて本質を見ることが解決の近道です。
目標やゴールばかりでなく、スタートラインにも目を配れば問題の本質が見えてくると思います。